はじめに・・・
第二次世界大戦時、世界を恐怖と絶望に陥れたナチスドイツ。
その思想、ナチズム(ファシズムイデオロギー)は国力の増強を目的に、行き過ぎた実力行使により世界を混乱させていきました。
しかし一方で、そのナショナリズムは古き良き時代への回顧主義へとつながり、かつて栄えていたドイツを取り戻そうという運動に発展しました。
そしてナチスドイツは、過去に絶滅した動物を蘇らせるという驚愕な計画を成功させるのです。
今回はそんな知られざる闇の歴史をご紹介します。
絶滅した動物を蘇らせる壮大な計画
前述したナチスドイツの古き良き時代への懐古主義、科学力の誇示をするためナチスが行ったのは
中世時代の素晴らしく壮大だったドイツの森を元の姿に復元するという一見戦争とは無縁に思える計画でした。
そして1672年に絶滅した牛、オーロックスを蘇らせるというプロジェクトを始動します。
オーロックスとは家畜牛の祖先でウシ科の動物。野生種としては1672年に絶滅しました。
1920年代、ナチス指示の元、2人のドイツ人動物学者ハインツ・ヘックとルッツ・ヘック(ヘック兄弟)という2人の生物学者が当時では今より難しいとされる、
「絶滅した生物の復元」
という無理難題に立ち向かうことになりました。
ヘック兄弟は数世紀前のオーロックスの詳細データと、保存されていたオーロックスの図版を参考にして、コルシカ島種、ハンガリアン・グレイ・キャトル、スコティッシュ・ハイランド・キャトルなどの畜牛の近代種を数種交配。
1932年、オーロックスの復元にほぼ成功。誕生した生物は驚くほどオーロックスにそっくりでした。
ちなみに、ほぼ、と記述したのは本物のオーロックスよりも小柄だったからです。
オーロックスの”野生”環境への回帰
しかしナチスは新・オーロックスを動物園で見せ物にするのではなく、あくまでその牛達とその当時の自然界ととの共生。
つまり古き良きドイツの”野生”環境への回帰を目指します。
ヘック兄弟らは、17世紀の環境に近い場所を探し、理想的な敷地としてヨーロッパに残された最後の原生林の一つであるポーランドとベラルーシの国境に位置するビャウォヴィエジャの森を選定しました。
その森は、ポーランド国王とロシア皇帝の狩猟場として歴史的に保護されていた土地なので開発もされていないまさに理想的な場所でした。
ヘック兄弟が蘇らせたオーロックスはビャウォヴィエジャの森で半野生の状態で存続し続けました。
大戦終決と現在のオーロックス
その後、第二次世界大戦が終結。
ポーランドの国境が変更となりビャウォヴィエジャの森はソビエト管轄下の東側と二つに分けられました。
オーロックスは長期間にわたるベラルーシへの越境により、そのほとんどは息絶えたそうです。
しかし、生き延びたほんの少数のオーロックスは自然交配し、今日までなんとかその種をつないできました。
今日、「ヘックキャトル」として知られているこの動物は、今やドイツやヨーロッパのあらゆる牧場で見ることができるそうです。
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最後に、今回ご紹介したオーロックスの計画をより詳しく知りたい方は
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